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諸聖徒こどもの家

Function

children's welfare facility

Location

Bunkyo-ku, Tokyo, JAPAN

Year

2023

Structure

Lam Waikong, Takuo Nagai 

Photo

Tomoyuki Kusunose

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文京区千石の住宅地に建つ、築90年の教会礼拝堂に付属するこども施設の建て替え計画である。地域との関わりの中で教会を維持していくことを目指し、施設の老朽化等により閉園した幼稚園部分を解体し、1階を学童保育クラブ兼教会ホール、2階を放課後等デイサービスとする2階建ての児童福祉施設を新築した。​

1階部分は三方向に庇を伸ばすことで、前面道路から園庭、礼拝堂までを軒下空間で一体的に繋ぎ、広く子供達を招き入れる建ち方とした。2階部分は礼拝堂に合わせてボリュームをインセットして配置することで、南側の園庭から礼拝堂への視線を確保し、平屋のような佇まいで圧迫感を軽減している。軒下空間を室内まで引き込み、キッチンを屋外まで延長させ、大型引き戸と縁側を設けることで、内外の領域が緩やかに繋がりながら使われることを意図している。

1階の内部空間は、7.2mスパンの仕切りのないホール空間を中心に、既存の地下室を残し活かしたレベル差によって領域を緩やかに分節し、多様な居場所が共存しながら一体的な空間となるように計画している。2階は子供のプライバシーを守るようにL型の平面によって緩やかに周囲の視線と音を遮り、テラスを中心に子供達の活動が展開する。

 

かつての建物は解体されたが、地下倉庫や建具、受付台、シンク、照明など、再活用できるものを活用し、礼拝堂の建物との動線・視線を整理することで、この場所で行われてきた活動の記憶を引き継ぎ、関係者や幼稚園の卒園生が親しみを持って集い、子供たちが地域の方々に見守られながら新たな地域の拠点として育っていくことを目指した建築である。

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